特定調停とは

特定調停とは

特定調停とは、民事調停の中でもサラ金やクレジット等の借金(多重債務)の返済で悩んでいる方、事業主等の特定債務者が負っている金銭債務に係る利害関係の調整を図るために特例として平成14年2月に定められた制度です。

借金の返済が滞りつつある債務者の申立により、簡易裁判所が債務者(借主)と債権者(貸主)との話し合いを仲裁し、返済条件の軽減等の合意が成立するよう働きかけ、債務者が借金を整理して生活を立て直せるよう支援する制度です。

特定調停では借金の支払期日の延期や分割払いを求めたい場合や逆に支払いを請求する場合に調停を申し立てることができます。

他の債務整理手段と比べると安価であること等から個人で申立を行うことができるのも特徴です。とはいえ、法律的な事やスケジュール的な事もありますので、当事務所で特定調停の代行(代理)を承ることが可能です。ご相談ください。

■民事調停とは・・・
家事・刑事事件以外の全ての問題に対して、裁判所の調停委員(裁判官と調停委員2名以上で構成される)が双方の言い分のヒアリングを行い、相互の話し合いの手助けを行いながら、相互の調整を元にトラブルを解決する手段です。トラブルの解決は法律を基本として行われますが、裁判での判決と違い、お互いが納得できる範囲で、実情にあった解決を行ないます。

特定調停でできること

特定調停は、サラ金などの借金で「支払い不能に陥るおそれのある債務者等の経済的再生」のために、簡易裁判所の調停委員が間に入って、債権者と借金額や支払方法の変更について話し合う債務整理方法です。裁判所で行う任意整理と考えて頂いて差し支えありません。つまり、特定調停でできることは、基本的に任意整理と同様で、以下の通りです。

  • 利息制限法による引き直し計算を行い、必要以上に支払っていた分があればその分の元本を減額する。
  • 残債務に対し、将来支払う利息の減免や月々の返済に関する交渉。

ただし、債権者の中には特定調停に対して必ずしも協力的でない対応をする場合もありえます。また、簡易裁判所ごとに調停基準にばらつきが生じているため、任意整理では原則としてカットされる調停成立までの期間の遅延損害金や調停成立後の利息(将来利息)を支払わなければならない場合があります。

特定調停のメリット

  • 話し合いで現実的な返済総額と毎月の返済額の減額が見込める
  • 裁判官と調停委員が貸し手側との調整をしてくれる
  • 訴訟に比べ、手続が簡単で、費用も低額
  • 手続が非公開なので、秘密が守られる
  • 借金の理由を問わずに申立てができること(ギャンブル等の免責事由に関係がない)
  • 一部の債務のみ申立てができること
  • 経済的に破綻する可能性があれば個人・法人問わず幅広く利用することができること

特定調停のデメリット

  • 信用情報機関(通称ブラックリスト)に5年未満の間、事故情報として掲載され、一定期間の借入ができなくなる
  • 債権者(相手方)を調停に参加させる強制力はない
  • 借金減額の正当性がないと調停は不成立となる
  • 調停が開かれるのは平日のため、仕事を休む必要がある

債務整理の方法にはそれぞれメリットとデメリットがありますので、状況に応じた選択が必要です。当事務所では無料相談も行なっておりますので、お気軽にお問合せください。

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